社員インタビュー

時代とお客さまニーズの
変化に、
的確に
対応するため、
抜本的な
ネットワーク改革を推進。

ヤマト運輸(株)
輸送ネットワーク設計部
ベース拠点設計グループ
スーパーバイザー
2015年入社
理工学部社会交通工学科卒

Y.Y

※取材内容/所属部署・役職は2023年10月当時のものです。

PROFILE 大学の研究室で「物流」について学び、縁の下の力持ち的存在である物流に興味を持った。さらに、接客のアルバイト経験から「新しいものを創る楽しさ」、「チームで仕事をする楽しさ」を学び、お客さまに近い仕事をしたいとも思った。これらを実現できる場として、ヤマト運輸への入社を決めた。入社後、栃木主管支店の宇都宮不動前支店に配属。その後、同主管支店で営業企画や人材育成に携わる。北関東統括を経て、2020年に輸送統括部作業戦略企画課に異動。2023年より現職。

物流を取り巻く環境変化に
対応するため、
物流ターミナルである「ベース」の
再構築、最適化に挑む。

ヤマト運輸の輸送ネットワークを結ぶ拠点を、「ベース」と呼びます。ベースは、宅急便などの荷物を集めて行先別に仕分けをする、全国に約70か所ある物流ターミナル。お客さまからお預かりした荷物は営業所から最寄りの発送ベースへ集め、行先別に仕分けされます。そして、配達を担当する営業所の最寄りの到着ベースを経由して営業所へ輸送し、セールスドライバーによって配達されます。私は、このベースを含む輸送ネットワークの再構築、ベースオペレーションの最適化に取り組んでいます。

現在、EC拡大による荷物の増加や、首都圏と地方、大口法人の物流拠点がある地域とその他の地域間において、発着の荷物量に差が発生するなど大きな変化が生まれています。これらの変化に、従来のベースオペレーションでは対応しきれなくなっているのが現状です。また、ベースオペレーションはベースを統括している作業拠点長の経験や技量は一人ひとり異なり、標準的な業務体系も構築されていないことから、変化に柔軟に対応できないという課題がありました。

現在、進めている取り組みの一つに業務プロセスを明確にし、高いレベルで標準化することと、発送・到着作業場所を分けて行うことで、適正なスペースやスケジュールでの仕分けを実現し、作業スタッフの負荷を減らすことを目指しています。またベース間を結ぶ輸送ネットワークにおいても、最適な「つなぎ方」による積載効率の向上など、より効率的なネットワークを検討しています。

新しいベースのオペレーション
設計を担う。
現場と会話を深めて、
より良いオペレーションへ。

現状のベースオペレーションの最適化に加え、新設するベース(大型物流ターミナル)の事業計画の作成、ベース稼働後の実績管理も担当しています。私が関わった案件の一つが、篠栗ベース。マルチテナント型物流施設を大型物流ターミナル化したベースで、最近稼働を開始しました。私は計画段階でオペレーション設計を担当。まず、一日の中で時間ごとに発送・到着する荷物の量を想定しました。次に、その仕分け作業に必要な人・時間、機器、トラック等の適切な配分を設計し、「いつ、誰が、何を、どれだけの量を仕分けるか」という業務プロセスを明確にしました。

稼働開始日に現場に視察に行きましたが、PC内で計画していたものが実際に動き出していることに、とても感動しました。発送・到着作業場所を分けることをテーマの一つとしましたが、作業が簡略化・簡素化されたことで、最適化に一歩近づいたと思います。

オペレーションに関しては、計画と実際の作業にはズレが生じる部分もあり、現場と会話しながら微調整していきたいと考えています。実績管理においても同様で、積載率や作業生産性(スタッフ1人あたりの作業効率の指標)などの目標値を明確にし、達成状況に問題があれば現場と会話を進め、課題を浮き彫りにして改善等を進めています。これら輸送ネットワークの再構築、ベースオペレーションの最適化は、進行中の取り組みであり、まだ道半ば。新しいネットワークやベースが完成したとき、大きなやりがいを実感できると思っています。

ベースをどのように
運営管理していくか。
プロセスを
明確にすることで、持続的な
社会的インフラを構築する。

北関東統括から本社の輸送ネットワーク設計部に異動となったとき、仕分け機器の導入を担当しました。設計から発注、稼働確認、そして引き渡しが完了して稼働し始めましたが、ある問題が発生しました。ハードは完成しているものの、その機器をどのように使用していくのか、ソフトであるプロセスの部分が体系化しておらず、現地の担当者によって認識がバラバラだったのです。また、特定の担当者にしか分からない状態になってしまっていたため、どんなに良い機械を導入しても、プロセスが構築されていなければ使いこなせないことを痛感しました。

現在取り組んでいる輸送ネットワークやベースの再構築においても同様で、ベースをどのように運営管理していくか、そのプロセスを明確にすることで最大限の効果を引き出していきたいと考えています。そして、ハードであるベースとソフトであるプロセスを集約・簡略化することで、さまざまな環境変化があったとしても、社会的インフラとして機能し続ける輸送ネットワークを構築したいと思います。さらに、新たに構築したネットワークを活用し、スピード配達や超大型荷物配達など、新しい商品やサービスを創出していくのが将来の目標です。
One Day Schedule

出勤時間や退勤時間、勤務場所は
異なる日があります。
一日のスケジュールの一例として紹介します。

  • 8:30
    出社。メールの確認、返信。
  • 9:00
    チームミーティングで全体共有事項の確認、
    当日のTo Doチェック、共有。
  • 9:30
    3PL(サード・パーティーロジスティクス ※)
    マネジメントに関わるデータを取得し、デイリーリポートの更新・作成。
  • 10:00
    複数の検討用データを用いながら、
    新規事業計画のプランニングを行う。
  • 12:00
    昼食。社員食堂や周辺の飲食店でランチ。
  • 13:00
    事業計画の部内共有とチェック、
    経営会議用の資料にまとめる。
    また、実際に事業を行う候補地に足を運び、
    物件の調査や近隣状況の確認等外出や出張等。
  • 15:00
    上司と共に、事業計画の役員への報告。
  • 16:00
    不動産ディベロッパーや仲介会社等取引先と
    ミーティングを行い情報交換。
  • 17:00
    翌日のTo Doの作成、
    社内外のミーティング等のスケジューリング。
  • 17:30
    退社。

※3PL(サード・パーティーロジスティクス):
ヤマト運輸でもない、
運送事業者でもない、第三者の企業に物流業務を委託する形態のこと。
ヤマト運輸より委託された第三者の企業は、
ヤマト運輸の物流業務を代行し、物流サービスを提供、実行する。